"Maison Martin Margiela" シングルライダースの金字塔【ハの字ライダース】

 

 

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参考価格

定価 約 ¥340000~

中古相場 約150000~ (カーフレザーのモデル 15AW以前のモデル)

中古相場 約120000~  (ディア、シープ 15AW以降のモデル)

※2018年 8月現在

 

 

今回はMaison Martin Margielaのハの字ライダースをご紹介しようと思います。

年代ごとに細かな違いはありますがディテールを見ていきましょう。

 

まずは何といってもこのライダースの代名詞ともいえるZIP、ポケットのZIPがグーンと伸び、首元近くまで伸びています。

このディテールがカタカナの”ハ”の字に似ているため、通称”ハの字ライダース”と呼ばれています。

よく”八”の字と間違われることが多いのですが、お間違いないよう。

また、海外ではZIPが合計五つ付いていることから、”5ZIP Riders”と呼ばれています。

 

着丈や身幅に関しては年代ごとに違うため断言できませんが、袖の長さにかんしては統一して長目に設定されています。

恐らく、元ネタはどこまでいってもライダースだからでしょう。腕を曲げた時に丁度、手首のあたりに袖の裾がくるようになっています。

(上記はイメージです、ハの字ライダースではありません)

 

マルジェラのメンズラインといえばこのハの字ライダースをイメージされる方も多いのではないでしょうか?

マルジェラが日本に上陸した1999年から今まで(2108年現在)マイナーチェンジをしながら19年間にも及ぶ間、連続でリリースされている定番のアイテムです。

故に、年代ごとにディテールが違います。使用されている革も違います。

新作の現行品を買うのもいいですが、いまでは扱いのない革質の物を拘って探すのも選択肢としていいのかなと思います。

 

それぞれ、革の種類によって良いところも、悪いところもあるので理解した上で自分のライフスタイルにあった物を選びましょう。

 

ハの字ライダースにおける仕様 革 年代表

(一部、把握しきれてない年代もございます。)

99aw 牛革(黒)

00ss 牛革(茶)

00aw 牛革(赤)

01ss 牛革(黒、茶、ベージュ)

01aw 牛革(黒、茶)

02ss スウェード(ベージュ) 
    オイルドコットン(茶)

02aw アンティーク加工(黒、茶)

03ss コットン(黒、茶)

03aw 

04ss 

04aw ウォッシュドレザー(茶) 
    ※フロントがダブルジップ

05ss 牛革(黒) 
    ※ファーストモデルの復刻 
    牛革(白)

05aw スウェード(ベージュ、黒)

06ss 牛革(黒、茶) 
    ※ジップが小さめに変更

06aw 牛革(黒、茶) 
    鹿革(黒、茶)

07ss 牛革(黒、白) 
    コットン(黒)

07aw ラム(黒) 
    シープ(紺)

08ss 牛革(黒、ベージュ、コニャック、白) 
    コットン(黒) 
    
08aw 牛革(黒、白、キャメルブラウン) 
    鹿革ムートン(黒) 
    ワックスド&ベイクド(黒、茶、ベージュ)

09ss 牛革(黒、白、キャメルブラウン) 
    コットン(紺、オフホワイト) 
    牛革(ムラ染めグレー)

09aw 牛革(黒、ベージュ、ボルドー) 
    ウールフランネル(グレー)

 

 

 

とまぁざっくりこんな感じです

早速、革ごとの種類、特徴見て行きましょう。

 

 

・牛革の特徴

おそらくは最も革製品に使われている革ではないでしょうか。高い耐久性と美しい艶、経年変化が特徴です。お手入れも比較的に簡単な部類に入ります。ライダースジャケットにおいてもホースレザーと共に最もよく使われる素材ではないでしょうか。

牛革にはいくつか種類があります。

 

・ベビーカーフ(生まれてから3ヶ月以内)

・カーフスキン(6ヶ月以内)

・キップスキン(1年以内)

・ステアハイド(生後2年以上経過した去勢済みのオス)

・カウハイド(生後2年以上経過したメス)

 

カーフレザーにおけるメリット

◎高い耐久性

◎美しい経年変化

◎繊維がキメが細かい

◎美しい艶

 

カーフレーザーにおけるデメリット

×重量

×ボディラインを出し難い

 

主観にはなりますが最も好きな素材の1つです。ブラシをかけるだけで艶がでる、曲げ伸ばしの多い個所には綺麗なシワが入り、革ならではの経年変化が最も楽しめる素材だと思います。また耐久性も優れており、長年着込むのに適した素材だと思います。ハの字ライダースに限らずこれから始めてライダースジャケットにチャレンジされる方にもオススメです。

 

 

・馬革の特徴

牛革に比べると比較的に厚みや強度は高くありません、(コードバン等の例外あり)そのかわり柔軟性に優れており、レザーウェア以外にも椅子張りやインテリアにもよく使用されます。

   

 

・ポニーレザー (小型の馬であるポニー種から作られる素材を指します)

・ホースハイド (大型の馬からとれる素材を指します)

コードバン (お尻の部分からとられる素材で、堅牢でいて艶が美しい)

・ホースフロント (馬の首にあたる革を指す)

※ハの字ライダースに使用されているのはホースハイドです。

 

ホースハイドにおけるメリット

◎非常に肉厚で堅牢

◎強いハリと艶

 

・ホースハイドにおけるデメリット

◎銀面の繊維が粗い

◎牛革と比べると強度は弱い

◎カーフと比べて経年変化のスピードが非常にゆっくり

 

ホースハイドレザーが使われているハの字ライダースはそんなに多くありません、(12AW)この革は好みがはっきり分かれると思います。重く、硬く、経年変化がゆっくりです。いわゆる「男らしく、無骨」この重さについてもデメリットととるか、「あぁ、俺は今ライダースを着ているんだ」と実感させてくれるメリットととるかはその人次第

 

 

・羊革の特徴(ラム、シープ)

薄くて軽い、そして何より非常に柔らかく、しなやかです。艶はあまり出ません。上記で紹介した牛革、馬革が「男らしい無骨」な印象だったのに比べて、一気に「モード」な印象になります。タイトフィッティングで合わせていただくと革の特徴も相まって非常に美しいです。

 

ラム、シープスキンにおけるメリット

◎非常に柔らかく、軽い

◎ボディラインに沿った美しいシルエット

 

 

ラム、シープスキンにおけるデメリット

◎繊維が粗いため耐久性難あり

◎綺麗とはいえない経年劣化

 

上記二つの革が無骨なライダースとするとラム、シープはモードな印象になります。革自体が柔らかく、しなやかな為ボディラインに沿った美しい表現ができます。これは馬や牛革じゃできない表現ですね。そのかわり、耐久面で難あり。

 

 

・鹿革の特徴

キメの細かな革で、そのうえ軽くて、丈夫で、通気性のいい革です。しかし銀面が傷つきやすく、剥離しやすいのがデメリットです。肌ざわりはよく、「革のカシミヤ」と例えられるほどです。

 

ディアスキンにおけるメリット

◎軽くて丈夫

◎高い通気性

◎程よい柔軟性

◎水に強い

 

ディアスキンにおけるデメリット

◎剥離しやすい銀面

 

非常に優秀な革です。主なデメリットは傷がつきやすいくらいしかありません。そのデメリットも「革特有のアジ」と捉えることもできます。また、日本にも馴染みの深い革で、古くから武具などにもよく使われてきました。

 

 

 

 

この服のプルフィール的なことはここまでにして。

ここからは個人の意見です。

 

 

近年のモデルのシルエットは細身でモードな印象、それにともなって上記でご紹介の通り柔らかい革質の物が採用されることが多いです。

個人的にはライダースは柔らかく、しなやかなモードな印象よりも無骨な革質の物が好きです。(実際ワタシの持っている物は2001年AWの初期の物です。)

あとハの字ライダースともなると古着であっても買うのに勇気のいる高価な値段になってくるので、やはり長く付き合いたいという気持ちから牛革や馬革を選びがちですね。

 

あとは、やはりディテールですかね、初期の頃のディテールって残ってないんじゃ?

と思うくらいには変わってます。現行の物を批判しているわけではございません、実際に単純なカッコよさなら現行の物のほうがカッコいいと思います。

ただ、マルジェラの良さって「カッコいい」じゃないと思うんですよね。

ぶっちゃけると初期の頃のはもっさりしてます。が、それがいいんです。なんと言うか、掴みどころが無いというか... やはりアンチモードを掲げて設立されたブランドだけあるなといったところでしょうか。

ハの字ライダース一つとっても、とくにマルタンマルジェラ本人が在籍していた2007年までの物にはその意思がくみ取れるのですが、2008年以降のモデルは細身になり、とたんにモードを意識したデザインにかわってしまった気がします。※あくまでも個人的な意見です。

しかし、一度着てみるとわかるのですが、日本人の体形に似合わないのが弱点です(笑)

 

あとは、自分のワードローブと相談した上で自分にあったものを探すのがいいのではないでしょうか。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

 

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